記事作るのめっちゃさぼってました、、、
書きたいことはたくさんあったのですが、仕事に追われていて日々の時間を溶かしていました笑
またぼちぼち書いていきますね。
1,無菌播種から「順化」とは
無菌播種は名前の通り「菌がない環境で種を育てる」ことです。コンタミがなければ成長スピードもなかなかなので、ずっと無菌播種していたいくらいなのですが、大きくなると外に取り出す必要があります。
そこで、無菌播種から外に取り出すことを「順化」と言います。
辞書的には生物学における適応、種がその環境に適応するようになるプロセスとのこと。
つまり、菌とか温度変化もある過酷な世界に慣れさせ、自然界でも生きていけるようにする段階ということです!
2,順化のやりかた
まずは無菌播種していた植物を取り出します。
そもそも無菌播種をしたことない方はこちらから笑↓
ではまず、無菌播種で植物を育てたとして、大きくなってくるとこうなります↓

容器のサイズ的にも容量いっぱいです。葉がこれ以上伸びると葉折れしてしまいそうです。
今回はこれを取り出してみようと思います。
取り出したのがこんな感じです↓ ゼリー状の培地がべったりついたまま順化させると固まってしまいますので、水道水でを洗い流しましょう。

また、この時点で成長に差が出ています。差が出た要因としては、
・LEDライトの照射が均等でなかった
・培地が均等に混ざり合っていなかった
・種の能力の差
特に感じるのは「培地が均等に混ざり合っていなかった」ことです。同じタイミングで培地に入れても、成長速度が全く違うことが多々あります。こればっかりは実際にやってみないと分からないので難しいところですね笑
3,順化の実験について
本題の「順化の実験」についてです。今回どのような実験をするかというと2種類の順化の比較です。
順化開始は2022年4月22日です。
(1)木材への平置き順化
まずは簡単な置くだけの順化です。一般的にはこの順化方法が多いのではないでしょうか?
特に難しいことは考えずに、余ってるバークチップなどの上に置いていきます↓
このバーク板は昔いろんなチランジアを着生させてたので根っこが残っています笑

【管理方法】
・日中に1時間程度直射日光を浴びる場所
・水やりは他のチランジアと同じタイミング
・肥料や活力剤も他のチランジアと同じタイミング
、、、つまりはズボラ管理です笑
(2)吊り下げ順化
これはちょっとオリジナル?な順化と管理です。名前の通り吊り下げて管理してみます。
今回の被検体チランジアはこちらの子↓(あと2こ実験しますが写真撮り忘れました笑)

吊り上げようと思った理由としては、「子株が上下に出まくっているから」です!
つまりは平置きしてしまうと、下になった子株が死んでしまうと思ったので吊り下げですべての子株 を活かそうと考えました。
使用しているのは”ダイソーのごみ取りネット””洗濯ばさみ””ワイヤー”だけです。
こんな感じです↓

ごみ取りネットにうまく入れて、入り口を洗濯ばさみで止めます。
その洗濯ばさみをワイヤーで吊るします。大体の洗濯ばさみは穴が開いているはず、、、
・すだれで遮光されているところ場所(隙間からの直射日光程度)
・水やりは他のチランジアと同じタイミング
・肥料や活力剤も他のチランジアと同じタイミング
、、、吊り下げ出来るところがここしかなかったので、遮光した状態での比較です。それ以外は平置きと何も変わりません。
条件的には吊り下げている分、喚起はよくできるかもしれません。
4,中間結果報告
中間結果報告:2022年8月10日
順化から約4か月経過しました。どのような経過か見てみましょう!
(1)木材への平置き順化
あの後、他の培地からも順化をさせていたものはあるのですが、今回の記事の個体は大きなバーク板の上にあります。
。。。。。。

え、ほとんど枯れてね?!?!

拡大で見せるのも躊躇したのですが、自身の失敗を伝えるために拡大しています、、、
今回の失敗は「直射日光が想像より強すぎた」ことだと考えられます。
特に7月末ごろまでは順調だったのですが、関東圏の気温が一気に上昇したタイミングで枯れました。
大きなバーク板の場所がちょうど直射日光を浴びていたのが大きな要因だと思います。
(順化にある程度の直射日光が大事って記事で見たんだけどな、、、)
ただ、その後順化させた個体たちは何とか生き延びているので、ここまででいえることは、順化させる個体に強い日差しは厳禁ということです。
普通のチランジアも強い日差しはだめですが、よりデリケートなんだと分かりました。
また、生き残っている個体の中でも、下敷きになっている子株が枯れているケースが見られます。
(2)吊り下げ順化
そしてオリジナル?の吊り下げ順化です。

お、なんか期待できんじゃね????新芽すごい出てる!
比較してみましょう!

正直干からびてダメかと思ってマジで放置してました。笑 まさかうまくいくとは思っていなかったのでびっくりしてます笑
まだまだ小さいですが、トリコームもしっかり出てきて若干チランジアっぽくなりました笑
成功している要因としては、「直射日光が無かったこと(遮光をしっかりしたこと)」、「換気がよかったこと」だと思います。
この個体に関しては、ひとつも子株を枯らさずにここまで成長しています。ただ、ネットに引っ掛かって葉折れしそうな感じもするので、いずれは出さないとなと思いますが、しばらく吊り下げ続行してみます。
5,まとめ
今回は順化の方法と経過観察をまとめてみました。諸説ありなのであくまでご参考までにお願いします。
正直、順化自体はとっても簡単。「無菌培地から出すだけ笑」
そこからいかにして大きく、強く育てていくかがポイントですね。
→でもあるい程度日差しが必要、、、
・換気をよくすること
無菌培地から出した個体はある程度のサイズがあってもかなりデリケートです。その辺で売ってるチランジアよりも貧弱です。豆腐を扱う気持ちで接してあげましょう。
ちなみに無菌播種の段階で大きく育たなかった個体については、もれなく干からびてます。なんとなくですが、こうやって自然界でも選別されていくのかなと感じました。
【ポイント】と記載した内容については、一般的なチランジア育成にも言えることかもしれません。超基本的なことですが、超重要なことが改めてわかりました。
また、今回は4月から8月の猛暑に向かって順化させています。特に昨今の気象条件は過酷で、関東地区でも37℃なんて日もありました。
地域によって今回の実験が適しているかどうか、変わってくると思いますので真似される際は自己責任でお願いします。
今回たまたまうまくいった吊り下げ順化について、今後母数を増やして更なる検証をしていきたいと思います。