チランジアウスネオイデスの活着について

  • 2021年10月8日
  • 2022年3月11日
  • 実験
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ウスネオイデスの特徴について

ウスネオイデスは「パイナップル科 ハナアナナス属 サルオガセモドキ」が正式名称となります。

(英名:Bromeliaceae Tillandsia Usneoidesとなります。こっちのほうが馴染みがありますね。)

最近はおしゃれインテリアとしても注目されるチランジアの一種です。自然界では木からぶら下がっており、インテリアに採用するときもワイヤー等に掛けることが多いと思います。

「サルオガセモドキ」と名前を見た時に、モドキが引っ掛かりませんか?

元々はサルオガセという植物と混在して世界中に分布していると思われていたのですが、

サルオガセは胞子を飛ばすのに比べ、ウスネオイデスは種子を撒くため、区別されるようになったそうです。

菌類か被子植物かの違いですね。

ちなみにサルオガセは日本にも分布しているそうです。

ウスネオイデスの発根

我が家では基本的に野ざらし放置飼育です。あまり群れになりすぎないように小さい束で何個も置くようにしています。この管理方法にしてから枯れることは1度もありません!ウスネオイデスの管理方法はまた別の機会に記事にします。

ある日草いじり(チランジアの管理)していたとき、ウスネオイデスが大量に発根しているのを見つけました。何度か発根させたことはあるのですが、面白いほど発根していたのであることを思いつきました。

流木に活着させれるんじゃね?!」

もともと流木とかに絡みついて育つこともできるのですが、根を無駄にしたくないと思いとても無駄な挑戦が始まるのでした。

ウスネオイデス活着の流れ

まずはいくつか活きの良さそうな発根している個体を選別します。そして根を傷つけないように固定するためにビニールテープで固定してみました。それが以下の通りです笑

2021年9月3日の写真

結果は??

やっぱつかない笑

根は生きてるっぽいんですけど、着生する気配がまったくないです。私をあざ笑うかのように風に揺られたました。

2021年9月30日 写真じゃわかりにくくてすみません

結論

ウスネオイデス活着実験は見事惨敗に終わりました笑

なぜウスネオイデスが着生しないのに発根するのか知らべると以下のことが分かりました。

・ランナーで無性増殖するため、根の必要がなくなったものの、退化器官として発根することもある。

※書き方はかなり簡単に書いていますので、詳細は別途文献をご参照ください。

まず、「ランナー」について、いままであまり気にしたことは無かったのですが、よく見るとランナーが軸に繋がっていることが分かります。イチゴなんかもそうですが、根の前にランナーを伸ばし、増殖していくため、ウスネオイデスのような着生植物には特に根が必要なくなったのだと思われます。

ウスネオイデスのランナー

ちなみに、ランナーで増えるチランジアに「エスピノーサエ」があります。写真の伸びているしっぽみたいなのがランナーです。この植物についてはまた今度説明します。

【ご参考】チランジア エスピノーサエ

また、「退化器官」は人間にも多くありますが、それがウスネオイデスの場合は「根」にあたります。必要ないにも関わらず、たまに発根するのは進化の途上を表しており、未来では完全に発根しなくなるのではないでしょうか。

今回の「ウスネオイデスの活着実験」は見事惨敗しましたが、ウスネオイデスに関する知見が広がったのでプラスに考えていこうと思います!笑

参考

サルオガセモドキ – Wikipedia

『園芸植物大事典 2』小学館

>ねこたん けんきゅうじょ

ねこたん けんきゅうじょ

チランジア・エアプランツを試行錯誤しながら育てる様を温かく見守っていただけると嬉しいです。

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