チランジアを普通に育成するにあたって、肥料は特段必要ないと言われていますが、適切に活用すれば、発色や健康状態を向上させることが可能です。今回は有名な肥料&活力剤をご紹介します。
1.肥料と活力剤の違いについて
(1)肥料
植物の活動に必要な要素は16種類あって、そのうち3つは水と空気から植物に取り入れられ、残りの13種類が肥料成分とされ、土や肥料から取り込むことになります。
どれか1つでも欠けると、植物の生長は抑制されてしまいます。
(2)活力剤
活力剤とは、肥料として届け出る必要のないものをいいます。
届ける必要がないとは、2つのパターンを指します。
①肥料取締法で届け出る要素が入っていない
植物に必要な要素のうち、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)などには植物栄 養学上では植物の栄養素ですが、肥料取締法では届け出る必要のない「効果発現促進材」と定義されています。
これらを含んでいたり、天然成分から抽出したものを配合している活力剤です。以下が該当します。
「メネデール」「フローラ」等がこれに該当します。
②肥料としての要素が届けなくていいくらい薄い
肥料成分である窒素・リン・カリウムが低濃度のため、肥料に該当しないものです。
20本入りの緑色の活力剤なんかはこれに該当します。
2.おすすめの肥料「ハイポネックス原液」について
チランジアに使える肥料はいくつかありますが、私のお勧めはハイポネックス原液です。
安価+バランスが良い ことから、多くの方に使われています。
一般的には1000倍希釈で使いますが、初めはもっと薄目で使用してください。
あまりに肥料が濃いと、後述する葉焼けを引き起こしてしまうことがあります。
週に一回、使用することをお勧めします。
※ただし、真夏、真冬は植物にとって過酷な環境となるため、使用は控えましょう。
3.おすすめの活力剤「リキダス」について
活力剤のお勧めはリキダスです。こちらも安価+バランスが良い作りとなっています。
活力剤には耐暑性・耐寒性の向上、発根促進などの効果があり、植物のコンディションを整える作用があります。
こちらは年間を通して、週に1〜2回程度使用してOKです。
4.肥料焼けについて
肥料が濃すぎた場合、葉焼けを引き起こしてしまうことがあります。
特にやわらかい葉(新葉)は焼けやすいので要注意です。


葉先が焼けで縮れてしまい、無残な姿になってしまいました。

※生長点もやられましたが、その後何とか子株を出してくれました。
新葉はもれなく生長点にあるため、本当に注意してください、、、
あとは、もともと葉がやわらかいタイプ(ガルドネリー等)もこれに当てはまります。
5.まとめ
肥料・活力剤は使い方さえ間違わなければ、植物にとって素晴らしいものですが、一歩間違えると枯らしてしまうことがあることを忘れてはいけません。
- 週に1回使用する
- 最初はかなり薄めにしようする
- 真夏、真冬は使用を控える(植物にとって過酷な時期となるので)
活力剤について
- 週に1〜2回程度使用する
- あまり活力剤で葉焼けは無いけど、念のため薄目から使う
- 年間を通してしようしてOK
その他
海外のナーセリーでは、肥料をドバドバ使い、無理やり肥大化させていることもありますが、正直あまりお勧めできません。肥料が抜けていくとだんだん小さくなっていきます。